順序尺度の場合のアンケート分析①

前回からの続きです。

アンケート調査票 その2

設問 1 定食Aの品数はどのように感じましたか?
 十分   普通   やや不十分   不十分

設問 2 定食Aの量はどのように感じましたか?
 多い   普通   少ない

設問 3 定食Aの価格はどのように感じましたか?
 高い   普通   安い

設問 4 定食Aの提供時間はどのように感じましたか?
 早い   普通   遅い

設問 5 定食Aの全体的な満足度を、10点満点で評価してください
 10点  9点  8点  7点  6点  5点  4点  3点  2点  1点

  
上記のアンケートを計15人に取った結果、以下の回答が得られたとします。

No. 設問1 設問2 設問3 設問4 設問5
1 十分 多い 高い 普通 8
2 十分 少ない 安い 早い 6
3 やや不十分 普通 普通 早い 5
4 やや不十分 多い 高い 普通 8
5 不十分 多い 普通 早い 10
6 普通 少ない 安い 遅い 7
7 普通 普通 高い 普通 4
8 十分 少ない 高い 遅い 3
9 十分 多い 普通 普通 6
10 不十分 普通 安い 早い 8
11 不十分 普通 普通 普通 5
12 やや不十分 普通 安い 早い 5
13 普通 少ない 普通 遅い 4
14 十分 少ない 普通 遅い 6
15 不十分 少ない 安い 早い 10

 
このアンケート結果から、以下のように各設問の点数を求めることを考えます。
 

 
そのために、まず設問1~設問4の回答結果を0と1で表す以下のような表を作成します。各設問において1つの回答結果を消去しています。これは、設問1を例にすると、「やや不十分」、「普通」、「十分」の値が0であることは「不十分」の値が1であることが判断できるためです。(この処理をしないと重回帰分析が計算できなくなります。)
 

設問1 設問2 設問3 設問4 設問5
No. やや不十分 普通 十分 普通 多い 普通 高い 普通 遅い 満足度
1 0 0 1 0 0 0 0 1 0 8
2 0 0 1 0 1 0 0 0 0 10
3 1 0 0 1 0 0 1 1 0 4
4 1 0 0 1 0 1 0 1 0 6
5 0 0 0 1 0 0 0 0 1 4
6 0 1 0 0 0 1 0 0 1 4
7 0 1 0 0 0 0 1 0 1 1
8 0 0 1 0 0 0 1 0 1 2
9 0 0 1 0 0 0 0 0 0 9
10 0 0 0 0 1 1 0 0 0 7
11 0 0 0 0 1 0 1 1 0 4
12 1 0 0 1 0 0 1 0 1 2
13 0 1 0 1 0 0 1 1 0 4
14 0 0 1 0 0 1 0 0 0 7
15 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7

 
上記のテーブルを使って、重回帰分析を行うと、以下の結果が得られます。

設問1 設問2 設問3 設問4 設問5
やや不十分 普通 十分 普通 多い 普通 高い 普通 遅い 切片
回帰係数 1.4 1.2 1.7 0.1 1.4 -1.5 -3.7 -0.8 -3.0 7.0

 
次回、この結果の見方を解説します。