因子分析を使ってできること


アンケート分析において、よく使われる手法の1つに 因子分析 があります。
 
因子分析とは、
「データ間に 相関がある ということは、その背後に何か 共通する因子 が隠れているのではないか?」
という考えのもと、データの背後に潜む構造を理解 しようとする手法です。

違う言い方をすれば、アンケートなどで得られた結果がなぜ得られたのかその原因を推定しようということです。

 
例えば、
「日毎の傘の売上と合羽の売上を調べたところ正の相関がある」とします。
このような結果が得られたのは、傘と合羽の売上に影響する共通の因子(原因)が背後に隠れているのでは?と考えることが因子分析を使う動機になります。

 
今回の例でいうと、共通因子として、当日の降水の有無が考えられます。

 
もちろん、共通因子は1つとは限りません。明日の天気予報の降水の有無も共通因子かもしれません。

 
実は、因子分析を使ってわかることは、
・「共通の因子が1つ以上ありそうだ」
・「その共通因子が結果に対してどの程度の影響度を持っているか」
ということだけです。

・何個の共通因子が存在するのか?
・共通の因子とは何であるのか?
に関しては、自身で考える必要があります。
 
(イメージ)

そのため、アンケート分析から因子分析を行いたい場合には、ある程度の共通因子を見込める設問を 事前 に想定した上でアンケートを実施する必要があります。

例えば、アンケートの設問内容と想定される因子例は、下表のようなります。



あくまで 想定 なので、アンケート実施を行う前に、事前検証 用のアンケートを実施し、想定に大きな差異がないことを事前に確認しておくことが望ましいです。